翠(みどり)皮フ科・アレルギー科

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ディフェリンについて

◎日本では2008年から使用できるようになったにきびのお薬です。
 ディフェリンは、2008年に日本で処方ができるようになった「にきび」のためのお薬です。薬品名(一般名)を「アダパレン」と言います。ヨーロッパでは1994年に、アメリカでは1996年に使用が認められ、世界の主要な国では、日本よりも10年以上前から使用されており、十分な実績を持つお薬です。

◎使用するにあたりちょっとした留意事項と使い方の工夫が必要です。
 ディフェリンはビタミンA(レチノール)に似た作用を持ち、レチノイド様物質と言われています。ビタミンAの仲間をレチノイドといいます。ビタミンAの薬理作用(お薬としての作用)の数十倍の強さを持っています。ビタミンAを皮膚に塗るよりもずっと効果があります。
 ディフェリンは1日1回寝る前に使用して頂きます。基本的には保湿剤などのスキンケアが終了して最後に塗るのが良いと思います。お薬の感受性は個人個人で異なります。毎日使用していると効果が強く出てしまい、次の様な症状が現れることがあります。
・赤くなる
・ヒリヒリする
・乾燥する
・顔の皮がむけてはがれてくる
・かゆみが出てくる
これらの症状が出たときには、一度ディフェリンをお休みすることをおすすめします。その後症状がおさまったら再開をしていただきます。

◎重要なことは、お薬をボチボチ継続していくことがお肌にとってとても良いことになります。
 ディフェリンを一時的にお休みしても、中止しないことが重要です。お休みをして症状が治まってきたら、今度は週に1回もしくは2回くらいから使用を再開することを是非ともお勧めいたします。中止しないでボチボチ使ってもらうことが良いと考えています。中止をして再開をしても1回で同じ様な症状が何回も出てしまう時は、残念ですが使用はお勧めできません。数回使用することでお肌が慣れてくる方がほとんどですので、まずはあきらめずにボチボチ使用していただくことをお勧めしております。塗ってから12週後のデータでは継続して塗っている方が良いという結果が出ています。ディフェリンの副作用として前述の5つがあげられていますが、副作用ではなく効果が出すぎていると考えていただきたいです。ただこのような症状が出てしまうのを防ぐ工夫も必要かと思います。

◎まずはターゲットを絞って塗っていきましょう。
 前述の5つの様な症状をできるだけ防ぐ意味で、まずはにきびの部分にだけ塗っていくことをお勧めします。にきびが広範囲にある場合は、まずは、一部分でターゲットを絞ってやっていくことをお勧めします。ディフェリンを塗ってご自身のお肌の感受性がどうなのかということをすこし感じてから、少しずつ範囲を広げていくとトラブルも少なくできると思います。
 少しずつ使用してもらうことをお勧めしていますが、問題のない方にはお顔全体に使用しても良いと考えます。また最初は効果が出すぎてしまい間隔を開けて塗っている方でも、慣れてきたら少しずつ塗る回数を増やしていっても大丈夫です。慣れてきてもにきびに対する効果が弱くなっていくわけではありませんので心配はいりません。
 またにきび跡が気になっている人にもお勧めです。ケロイド状のにきび跡を治すには効果はないですが、一般的なにきび跡であれば、コツコツ使用していただくことで効果がでてきます。「継続は力なり」です。

◎保湿剤との合わせて使用することで刺激感などを抑えていくこともできます。
 ボチボチ使用することと同時に、保湿剤を先に塗ることでディフェリンの刺激感などの症状をかなり改善できます。一般的な化粧水などの保湿剤ではもしかしたら不十分なことが多いです。できればヒルドイドローションやビーソフテンローション(どちらも保湿剤の薬です)を併用しながらやっていくことがお勧めです。

◎ディフェリンゲルが使用できない人でもサリチル酸軟膏なら使用できることもあります。
 ディフェリンゲルもきちんと使用方法を考えていけばほとんどの方が使用できるお薬です。しかし残念なことに全員ではありません。やはりごく一部の方には刺激が強いなどの理由で使用することが困難な場合もあります。そのようなときでも、サリチル酸軟膏は使用できることがございます。一度ご相談くださいませ。

◎妊娠している人、妊娠を考えている人、授乳中の方は使用できません。
 ただこのディフェリンというお薬ですが、使用できない方がいます。妊娠している方、また妊娠を希望している方、授乳中の方には使用することができません。ご存じの方も多いとは思いますが、ビタミンAは、摂取をし過ぎると受精卵に悪影響を及ぼし、神経系の奇形を起こすことが知られています。前述の通り、ディフェリンはビタミンA誘導体であり、ビタミンAの薬理効果の数十倍の強さを持っています。ビタミンAを含むマルチビタミンを摂取している方も妊娠を考えている場合には摂取量について考慮が必要です。
 妊娠や授乳について関係がある女性や、1回塗っただけでもどうしても過敏症が出てしまう方(このような過敏症がおきる方はごく少数です)にはディフェリンを使用することができませんが、それ以外の方のにきび治療には是非お勧めしたい治療です。このお薬だけでは少しずつの効果かもしれませんが、継続していくことが大切です。また他の治療との組み合わせでさらに効果的な治療が行うことができます。お悩みの方は是非ご相談くださいませ。
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