翠(みどり)皮フ科・アレルギー科

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汗疹(あせも)について

◎かゆいときは早めに治療を行いましょう。
 暑くなると、増えてくるのが汗疹(あせも)と伝染性膿痂疹(とびひ)です。汗疹(あせも)は、かゆくなって我慢できずに掻き壊してしまうこともまれではありません。掻き壊してしまうととびひになりやすくなってしまい、ひどいときには、子供の大好きなプールを制限しないといけないケースや、重症であれば、登校や登園を禁止しないといけないケースも起こり得ます。そのようなことがないように、かゆくなったら掻き壊してとびひになる前に治療を行うことをお勧めいたします。

◎汗疹は2通りの読み方があります。
 汗疹は、「あせも」とも「かんしん」とも2つの読み方があります。一般的な漢字変換ソフトウェアなら、「あせも」の方が確実に変換することができます。医学用語の辞書が入っている場合には、「かんしん」でも変換できると思います。「かんしん」は医学用語的な読み方とされています。「あせも」の方が一般的な読み方ですし、私はいつも「あせも」と読んでいます。

◎暑い時期でなくても実は増えています。
 急に暑くなると一気に増えますが、実は暑い時期でなくてもできるときもあります。汗疹(あせも)は読んで字のごとく、「汗」の「皮疹」です。実際汗が原因のすべてではありませんが、汗をかく暑い季節にできる皮膚病の一つでもあります。現代では、冬でもエアコンの温度設定が高くなっていることが多く、厚着をして汗をかくことによって汗疹(あせも)ができることが増えてきています。また寒い季節でも運動などで汗をかいたあとに、きちんと着替えたり拭くなどの処置を怠ると汗疹(あせも)が出現することもあります。

◎原因は外からの刺激と、皮膚のの状態の2つにあると考えています。
 暑い季節に汗をかくと出現する汗疹(あせも)ですが、いろいろな状況が重なって起きている病気と私は考えています。汗は、皮膚に分泌されるまでは人間の体の中にあります。人間の体内にあるときはなにも悪さをしていないのに、分泌されて対外にでると刺激となって悪さをすることもあります。汗に含まれる皮脂が空気に触れて酸化することによって刺激物になることもあるのです。また汗は、外界からの埃を吸着してその合わさった物が皮膚に刺激となって悪さをすることもあります。
 これらの刺激の受け方は皮膚の状態にも強く影響を受けています。皮膚のバリアがきちんとしていれば、外界からの刺激に対しても十分な防御機構が備わっているので、ほとんど刺激を受けることがなくなります。子供は大人と比較すると皮膚のバリアが弱いので外界からの刺激を受けやすい状態になっており、汗疹(あせも)が多い原因となっております。

◎予防は2つの方法で行いましょう。
 外界からの刺激を防ぎ、皮膚のバリアを改善すれば、汗疹(あせも)はある程度コントロールできます。まずは外界からの刺激を防ぐためには、あまり汗をかかないことが良いと思います。夏場はどうしても汗をかいてしまいますが、室内ではエアコンを使用したりして快適に過ごすことで汗をかきにくくすることができます。夏場のエアコンはとても電力消費が多いとされており、節電が気になるところであります。扇風機などを使用することでも、汗が気化して気化熱で体温を下げることも可能です。上手に使用していくことをお勧め致します。
 もう一つは、皮膚のバリアの改善です。これは保湿剤を使用することで改善ができます。保湿剤には皮膚のバリアを整えていく作用があります。夏はジメジメしているから、お肌も湿っているし、保湿の必要性はないのではとお考えの方もおられると思います。たしかに湿度も高いですし、汗もかけば皮膚は湿っている状態だと言えます。しかし、バリア機能は十分でないから汗疹ができてしまう訳でして、それを修復するために保湿剤を使用することを提唱しています。夏はお薬を塗るとベタベタして嫌だとおっしゃる方も多いです。翠皮フ科・アレルギー科では、夏場に関しては、ローションタイプの保湿剤を使用することによって使用感の改善を図っています。

◎治療はステロイド外用剤のローションを最初は使うことが一番です。
 汗疹(あせも)でかゆみがあるときは、炎症がある証拠です。そのような時には、早期に治療をすることがとても重要です。前述のとおり、掻き壊してとびひになることを防止する必要があるからです。かゆいときには、何回も保湿剤とステロイドのローションを分け隔てなく全体に外用することが重要です。手のひらの上で2つを混ぜて外用しても結構ですし、どちらが先でも結構ですので重ねて使用していただいても構いません。調子が良くなってきたら保湿剤で予防をしていただくことをお勧めします。

◎暑いだけでも集中力の低下は見られますし、かゆみがあればさらに低下します。
 夏は暑く、勉強をするにしても集中力の低下があります。それにかゆみが加わればなおさらのことです。できるだけ早く治療を行い、快適に過ごせるようにしていきましょう。

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