翠(みどり)皮フ科・アレルギー科

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お知らせ 薬や病気の説明 自費診療

診断・治療のガイドラインについて

 現在いろいろな病気の診断基準や治療に関するガイドラインが発表されています。情報化社会が進むにつれ、かつては医学書でしか見られなかったものが、現在はインターネット上で公開されており、誰でも見ることができる時代になりました。

◎ガイドラインは、標準的な医療としての参考資料です。
 どの病院や診療所に行っても、ある程度の標準的な治療を受けられることが望ましいと考えていますし、それはとても大切なことです。そのためにきちんとしたデータに基づいた結果を検証して診断や治療方針を立てたものが厚生労働省やいろいろな専門学会からガイドラインとして公表されています。
◎あくまでもガイドラインは参考資料であり、100%当てはまるわけではありません。
 ただ残念なことですが、ガイドラインはすべての人の治療に該当するわけではありません。統計学的なお話をすると、ガイドラインに沿って治療を行うと95%以上の人に効果があると考えられていますが、100%ではありません。別の切り口で考えますと、患者さんの中でガイドラインに沿って治療を行っても最高で5%の方は効果が得られない可能性があるということです。

◎医師の効果ありと、患者さんの効果ありは異なることがあります。
 効果判定も医療者サイドが行いますので、医療者サイドが効果ありと判定しても、患者さんは満足の得られる効果でない可能性があります。つまり医療者サイドからみた効果判定で95%以上の人に効果があるとしても、患者さんサイドでの効果判定では、95%以下になってしまう可能性が十分に考えられます。特に「にきび」の患者さんでは、ガイドラインの治療法だけでは、満足の得られる治療効果がなかなか得られないと思っている患者さんが多数いることが報告されています。

◎診断基準にも線引きがあります。
 診断基準もそれを満たしていないからといってその病気を完全否定することはできません。ただ診断基準は、難病等の公費助成制度に使用されたりすることもありますので、社会的理由で、ある程度は区切るところを設けないといけないものもあるのではと考えています。

◎世の中には分からないことがまだまだたくさんあります。
 診断をしたり治療をするときに、今の医学の基準で当てはまらない患者さんはたくさんいるということをご理解いただきたいと思います。科学技術がこんなに発達した現在でも分からないことはたくさんあります。少なくとも標準的な治療は、最初は実践されるべきですし、それがほとんどの患者さんにとって有益であることも事実です。ただそれでうまくいかない時には、標準的な治療に追加した治療や標準的な治療とは異なる方向で治療が必要なのだと考えています。それが統計学的にはおおよそ5%の患者さんが該当するのかもしれません。

◎すべての患者さんが、幸せになれるように病気について対処するのが本来の医療ではないでしょうか。
 良くならないことを理由に、悪徳な民間療法(民間療法すべてが悪だとは思いません)に惑わされてしまう方もいてとても残念なことだと思います。私たち医療者サイドは、その5%の患者さんのことも含めて治療を実践していくことが本来の医療なのだと考えています。

 以上のことをふまえて、翠皮フ科・アレルギー科では標準的な治療だけでなく、漢方を含めたいろいろな治療を行っています。

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