翠(みどり)皮フ科・アレルギー科

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蕁麻疹(じんましん)について

◎蕁麻疹は血管拡張によって起きる病気です。
 蕁麻疹は皮膚の血管が、ヒスタミンなどの化学物質によって拡張し、かゆみを伴いながら血液の液体成分が血管から漏れ出て皮膚が膨らんでしまう病気です。症状は、およそ3時間程度で消えてしまうものが多いですが、繰り返し出現と消退を繰り返すことが多いです。

◎蕁麻疹は皮膚以外にも症状が出ます。
 蕁麻疹が出現するのは、皮膚だけではありません。皮膚と連続しているところには蕁麻疹の症状が出現すると考えられます。呼吸をするときの空気の流れ道である気道に蕁麻疹ができれば気道浮腫となり、気道を圧迫することになり呼吸困難を起こすこともあります。腸管も口や肛門から皮膚とつながっており例外ではありません。腸管がむくんで腸管の中に腸液が漏れてきます。腹痛や下痢などの症状を起こすこともよくあります。蕁麻疹と一言に申し上げても多彩な症状がありますので、治療が必要になります。

◎蕁麻疹が引き起こされる理由を突き止めることは難しいです。
 蕁麻疹の原因は血管の拡張によって起きています。しかしなぜそれが起きるのかという誘因をはっきりと特定できるケースは実をいうとほとんどありません。一過性に出現する蕁麻疹の場合は、風邪の治りかけであったりすることが多く、細菌やウイルスによるアレルギー反応で出ていると考えられています。また体が疲れてきたり、弱っているときにも蕁麻疹は出現しやすくなります。一般的に6週間以上続くものを慢性蕁麻疹といいます。慢性蕁麻疹の誘因を調べることは、急性蕁麻疹よりも突き止めることは難しいです。  また夕方や夜間になると出たりする場合は、ストレスや疲労が関係していることが多いです。ただそれだけが誘因となるのではなく、いくつもの誘因が重なったときにだけ蕁麻疹が出現するという患者さんも多く見られます。このような場合は誘因を調べることは、とても大変です。もし突き止めたいとお考えてあれば、日記をつけることをお勧めいたします。
 症状日記        症状日記の書き方サンプル

◎慢性蕁麻疹は甲状腺やヘリコバクター・ピロリ菌と関連があることもあります。
 慢性蕁麻疹の原因として、甲状腺に対する自己抗体があることもございます。甲状腺の自己抗体は、甲状腺の機能を異常に高めてしまったり、逆に抑え込んでしまったりすることがあります。それらの異常が蕁麻疹の原因になっていることもあります。甲状腺の自己抗体が検出されても甲状腺機能には異常がない人もいます。ただ自己抗体があるから慢性蕁麻疹の原因となっていることも考えられます。そのような時には、甲状腺の治療をした方がよいと考えられることもあります。これは円形脱毛症でも同様のことが言えます。他にもヘリコバクター・ピロリ菌の胃での感染が原因の一つとして考えられています。いろいろと改善しないときには、内科でまずはヘリコバクターピロリ菌が感染しているかどうかをチェックして、また感染しているときには除菌をおすすめいたします。


◎誘因が分からなくても、誘因から蕁麻疹が起きるまでの経路は推測が可能で治療に役立てます。
 蕁麻疹は、誘因をさがすことができる場合は誘因の除去が一番良いですが、誘因がわからないときは治療を早期に開始することがとても大切になってきます。非特異的IgEや白血球の成分を分析することによって、即時型アレルギーによる蕁麻疹なのか、即時型以外の何らかのアレルギーによるものなのかをある程度推測できます。一応内臓疾患から蕁麻疹が出現することもゼロではありませんので、採血検査で肝機能やアレルギーの状態をチェックすることも考慮いたします。ご希望の方はおっしゃって下さい。

◎蕁麻疹は誘因が分からなくても治療が可能です。塗り薬ではなく、飲み薬で治療を行います。
 蕁麻疹は、皮膚の少し深いところの血管が広がってしまうものであり、塗り薬は届かないケースがほとんどです。お薬はアレルギーを抑える飲み薬を使って全身に行き届くようにします。

◎良くなったからといってお薬は中止しないで、徐々に減らしていきましょう。
 急性の蕁麻疹は、治療をしないと慢性に移行しやすくなります。慢性蕁麻疹は治らないということではありませんが、治療に要する期間が長くなってしまうことが多いです。急性の蕁麻疹でも慢性化しないために、早期からヒスタミンを中心に抑えていく抗アレルギー薬の内服をお勧めいたします。急性蕁麻疹の方で、内服を開始しておさまってもきっちり2週間は内服することがとても大切です。よくなったからと言って途中でお薬をやめてしまうことはお勧めできません。
 EPOCH Study(Evaluation for prognosis of chronic urticatia with anti-histamine therapy)(臨床皮膚科第64巻(7):523?531、2010)においても、抗アレルギー薬の内服期間が長いほど内服を終了したあとも蕁麻疹の再発が予防できるというデータが示されております。このことからも、良くなったからといってすぐにお薬を中止するのではなく、しっかりときちんと継続して内服をすることが推奨されていると考えています。

◎アレルギーの薬が効かなくてもきっちり飲んで、増量もしくは漢方薬を併用すると有効です。
 慢性蕁麻疹の方は、根気強くきちんと抗アレルギー薬の内服をしていくことが重要です。ただそれだけで良くならない方もいらっしゃいます。そのようなときには一味違う治療法が必要になってくることもございます。同じ薬を増量もしくは漢方薬も一つの選択肢としてよいかと思われます。患者さんの状態に応じて使いわけをしていくことによってとても効果的な治療ができる場合があります。抗アレルギー薬が効かなくても、現在のお薬はヒスタミンだけでなく、蕁麻疹を起こすヒスタミン以外の物質も抑えてくれるので内服は続けていただくことが重要です。胃に障害がある場合は、ヒスタミンを抑える胃薬を使うこともあります。血管が広がることによって蕁麻疹がおきるので、血管を広げていかないようにすることを中心に漢方薬を選んでいくこともあります。アレルギーの薬が効かないタイプには採血検査での非特異的IgEが上昇しないタイプが多く見受けられますが、漢方薬との併用がお勧めです。

◎長時間かかる場合もありますが、あきらめないで治療を行いましょう。
 慢性蕁麻疹の方は、蕁麻疹が出なくなったからといって急にお薬をやめてしまうのはお勧めできません。徐々に減らしていくことがとても大切になってきます。減らしていく過程で、蕁麻疹が再出現して、お薬の量を再度増やさないといけなくなる場合もあります。しかし諦めずにお薬を減らしたり増やしたりしていくうちに、長時間かかるかもしれませんが症状も落ち着いてきてお薬が内服が必要でなくなる時が来ると考えています。
 蕁麻疹をお薬を使って出なくしていることは、治療のひとつですが、治癒とは言い切れません。蕁麻疹をコントロールしているというのが正しい状況だと思います。それでご満足の患者さんは十分だと私も思いますが、できればお薬をなくしていきたいというのが目標です。
 もしよろしければ一度ご相談ください。

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